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コンクリート打設日の朝の憂鬱

このところすっきりしない天候が続きます。
早く春が来るといいですね。

現場を預かる工事担当にとって、コンクリート打設当日の朝ほど落ち着かない日はありません。
すっきり晴れる日ならよいのですが、今日のように小雨が降る天候が最も頭を悩ませます。

ご存じの通り、コンクリートに水(雨)が入ってはいけません。
どれくらいまでならOK、もしくはどれだけ入ったらNGという基準はありませんが、
水が入ることが品質を落とす要因となることは間違いありません。

コンクリート打設は8時半くらいから開始することが多いです。
そのための準備に、コンクリートを送るポンプ車は8時前には現場にスタンバイします。
となると、7時前には車庫を出ることになります。

コンクリート打設を実施するかどうかは、車が出る前に判断しないといけないので
6時過ぎには決断する必要があります。

この6時頃がとても悩むんです。
決行するか、延期にするか・・・。
空を見上げ、天気予報を確認して、さてどうするか・・・。
早朝の静寂のなかで、工事担当の心は揺れ動きます。

決行した結果、雨がコンクリートに大量に入ったらマズイな。。。
延期すると、このあとの工程に影響が出るな。。。
いろんな事を考えながら時間が過ぎ、アッと言う間に決断のタイムリミットが訪れます。

結局最後に決め手となるのは、自分の家だったらどう感じるかな?って事だと思います。
お客様に今朝の判断を自信を持って説明できるのなら強い意志で実施します。
できないのなら延期します。

単純にこれだけなのですが、
現場の要因や作業する人達の都合などが複雑に絡み合って判断を鈍らせることがあります。
しかし、ここで冷静に判断することが我々の使命でもありますので、揺れてはいけません。

遂に決断して、電話連絡を取り、現場が動き出します。
作業を開始することもあれば、延期することもあります。
作業はしていなくても、その裏ではいろいろなやりとりが交わされた結果として
「本日の作業はありません」という現場が生まれているのです。

コンクリート作業のある朝は、「とにかく晴れていてほしい」
いや少なくとも「雨が落ちてこないでほしい」
そう祈りながら早朝に空を見上げる日々が訪れるのです。
by sekou-kanri | 2010-03-29 23:29
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